Thursday, February 25, 2010

神の愛 (2)


2010.2.14、高瀬キリスト教会 
1コリント13

浜島敏師

しかし、そんなにみんなが欲しがっているのに、なかなか本当の愛というものは手に入りません。また、愛だと思って捕まえてみると、それがまがい物だったりするのです。幸福にも似ています。みんなが幸福を求めています。求めているのに、なかなか見つけられない。チルチルとミチルの兄妹は「幸福の青い鳥」を探して回りました。そして、青い鳥がいたと思って捕まえた途端、色が変わって、青い鳥ではなくなってしまいました。ある詩人の詩に、「山のあなた」というのがあります。ある人から「幸福」は山の向こうにあるよと教えてもらって、苦労して向こうの山まで行ってみました。しかし、幸福は見つからず、涙ながらに帰ってくると、その人は「幸福は山のもっと向こうだよ」と教えられたというのです。なかなか手に入れるのが難しいものです。虹と似ているかも知れません。綺麗な虹がすぐ隣の家の屋根から出ているように見えることがあります。虹の端を確かめようと飛んで行くと、虹はそのまた隣の家の屋根から出ているのに気づいてがっかりするのです。そんな経験はないでしょうか。 



愛する人に裏切られたから愛などない方が良い、という人は、その本当の愛をまだ知らないからです。愛もなかなか手に入らないので、愛などもう要らない。お金があればいいという人がいるかもしれません。また快楽を求めたりする人もいるでしょう。飲め、食え、楽しめと。しかし、お金では愛は変えませんし、快楽も長く続くことはありません。むしろ後は空しくなるのです。聖書に次のような言葉があります。今から3000年ほど前、最も知恵があり、最も豪華な生活をし、贅沢の限りを尽くしたソロモンという王様がいましたが、彼は聖書の中で次のように言っています「たとい全財産をはたいても、愛を買うことはできません」(雅歌87)と。また、彼はあらゆる快楽を経験しましたが、晩年になってそれを振り返って、「空、全部空で無意味だ」(伝道12)とも言っています。愛は何ものにも変えられないものなのです。 



では、そんなに大切なのに、手に入りにくい愛とは一体何でしょうか。愛を見せてくださいと言われたら、見せられますか。残念ながら愛は見えません。が、考えてみると、私たちは目に見えるものばかり追いかけていて、実はもっと大切な目に見えないものがあるのに、それに気づかないか、気づいてもそれを無視しているのではないでしょうか。私たちは目に見える「一時的なもの」ではなく、目には見えないけれども、むしろ「永遠に至る」ものに目を留めるべきです(2コリント418)と聖書は忠告します。 



愛にも実は一時的な愛と永遠に続く愛があります。よく、教会では愛には3種類とか4種類あると言われますが、そのことは今日はお話できません。ユダヤ人の知恵であるミシュナーという本では、愛を二つに分けています。「何かに依存している愛は、そのものが無効になれば、愛も無効になる。しかし、何にも依存しない愛は、永遠に無効にならない。」と言っています。他人に頼る愛、これは一時的です。結局はこの愛は裏を返せば、見返りを求める愛、自己愛の変形でしかありません。無償の愛こそ永遠に続く本当の愛なのです。しかし、人は何ものにも依存しないではいきて行けません。ですから、実は何に依存するかが大切だといえます。もともと変わらないものに依存していれば、その愛は不変です。あの人こそはと思っていても、裏切られるのです。人とか物に頼るのは愚かなことです。鼻から息をする者に頼ってはなりません。変わらない神に依存してこそ変わらない愛が持てるのです。 



愛は見えませんが、愛の働きは見えます。電気と同じです。電気を見た人いますか。電気も実は見えませんが、その働きは見える。熱になったり、光になったり、力になったりして、私たちにその恵みを与えてくれます。愛もその働きによって分かります。愛そのものは見えませんが、その働きは見えます。お父さんが働き、お母さんが食事を作るのも家族を愛しているからです。 



では、愛はどのような働きをするでしょうか。1コリント13章は愛がどんな働きをするか教えてくれます。愛は優しくて、親切です。反対に自慢したり、威張ったり、すぐに怒ったりしないし、自分さえ除ければ良いなどとも思いません。人と仲よくできます。喧嘩をしません。喧嘩をするのは愛のない証拠です。愛があると憎らしいと思っていた相手と仲直りをし、彼を許すことが出来ます。

実はジャンカー先生のお父さんは、フィリピンで日本兵と闘い、日本人が大嫌いでした。しかし、イエス様の愛を知って、日本人を愛することが出来るようになり、その素晴らしい愛を日本人に伝えるために日本にやって来たのです。そんな人を私は何人も知っています。特に良く知っているのがイギリス人のスティーヴン・メトカーフという先生です。彼は中国にいた時に日本軍に迫害され、収容所で苦しい生活をさせられました。が、その時エリック・リデルという人から「敵を愛しなさい」という言葉を聞いて、それで戦争が終わった後、日本に宣教師として来て人々に神様の愛、平和と和解のメッセージを伝えました。憎みあっていた人たちが、神様の愛によって和解を得たのです。和解も愛の働きの一つです。

<つづく>