Friday, February 12, 2010

’希望のない時代’


私は、いくつかのNHKのクローズアップ現代で希望についての放送をみました。

‘希望のない時代‘とも言われています。『勝ち負け』の社会の中で、あまり多くの方は、仕事がないのです。ある方は、「助けて」と言えない、弱さを言えない、自尊心がない、自分を受け入れられない方がいるのです。残念ながらある方は、ホームレスになったり、ある方は孤独の中で死ぬのです。

それに対して、番組でこうアドバイスしていました。自分の弱さを受け入れ、自分を好きになることが大事だと言っていました。外からケアとインプットを求めることを解決策の一つと言っていました。「助けて」と言える社会を作り上げる重要性を語っていました。

考えさせられます。参考になると思います。はたして本当にこれで十分でしょうか?

もう一つのNHKのクローズアップ現代で‘希望学’について放送しました。

『“希望”を科学する
希望学という新しい学問が注目を集めています。東大の社会科学研究所を中心に、経済学、歴史学など40人をこえる研究者が参加し、大規模な調査などを行い、「希望とは何か」を科学的に読み解こうという一大プロジェクトだそうです。』社会に失望を感じ、その答えを見出そうとしています。

先ず、希望学の研究で分かったのは、多くの富があっても、希望にはつながらないと分かりました。聖書の通りに、多くの財産があっても、希望があるのではないのです。

しかし『プロジェクトが注目したのが岩手県釜石市でした。かつては「製鉄の町」として栄えた企業城下町でしたが、今から20年前、製鉄業の規模縮小という危機を経験した町です。希望学では、この釜石を日本の未来像と位置づけ、大規模な現地調査を行ってきました。』

釜石市では、何を発見したのでしょうか?強い繋がりだけではなく、“weak ties (弱いつながり)でも役割を大事に果たすと研究で分かったそうです。”Weak ties”を通しても事業のためにアイデア(idea)やひらめきが出るそうです。

また、“small is OK”と言っていました。小さな町でも、あるイギリスの町のように、‘コンパクト・シテー’(compact city: こじんまりした町)を造れると研究者が発見しました。

そして、「風を起す」必要性を強調していました。今までやって来たことで良いのか?と疑問に思い、掻き回すのも大事だと言っていました。

ある方は、こう言っていました。3人に自分のアドベンチャー、試み、挑戦を理解してもらえる人が変ったことでも、危険なことでも出来る。

繋がりも大事だし、小さなものもOKだし、「風を起す」ことも良いし、良き理解者は必要です。しかし、心の奥底に本当の希望を与えるのでしょうか?人間は、より深いところに希望を求めているのではないのでしょうか?

研究者は、さらにこう語りました。自分のストーリー(story: 物語)が必要だと言っていました。挫折をする時、自分の体験したストーリーを語り、希望を持つことが出来るのだと、言っていました。

私は、この研究者は、大事な要素を発見したと思います。クリスチャンにとって、聖書のイエス・キリストのストーリーが自分のストーリーと成ると、この上もない希望が湧き出ます。

聖書のはじめの言葉に素晴らしい希望があるのです。「はじめに神が天と地を創造した。」聖書・創世記1:1 心の奥底の希望を頼りない自分や、人間や、物に置くと失望します。しかし、真の神は、私たちの心の奥底にある渇きを潤して下さる希望の神です。究極的に期待するに値するのは神唯一であります。

自分を含めて人間は、心の叫びを癒す力は、自らはないのです。財産、名誉、教育、仕事、ももちろんそうです。これらは神でないから弱い、壊れやすい、足りないものです。


人間は、神を愛し、隣人を愛するよりも、自分自身を愛し、物を愛します。個人の心に平安がないし、世界や社会をよく見ると平和が見当たらないのです。人間の自己満足の為に自然まで乱れています。戦争、飢餓、貧困、不正、差別、憎しみ、空しさ、失望、病気と死が人間の罪の悲惨な結果です。確かに、希望のない世の中です。ですから、“希望のない時代”であり、希望学という研究がされているのです。

しかし、聖書によると、希望があるのです。神は、迷い失われた私達を求めると、お定めになったのです。神は、イエス・キリストと言うお方を通して、私たちの歴史に入って来られたのです。イエスは、神と私達の間の愛の関係を、また人間と人間との愛の関係を、癒し直すために来たのです。希望を与える為に来たのです。

聖書・ローマ5:5−8 「この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、 私たちに与えられる聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた時に、不敬虔な者のために死んでくださいました。正しい人のためにでも死ぬ人はほとんどありません。情け深い人のためには、進んで死ぬ人があるいはいるでしょう。しかし、私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。」このイエスの犠牲的な十字架の死によって、神との和解、人との和解をはじめられたのです。イエスは私達の罪を赦すために死なれたのです。

イエス・キリストの死人の中からの復活によって、御自身は‘主の主’である事を証明されたのです。復活を通して、将来・未来の希望を約束されたのです。 

新しい体を下さるのです。古い天と地を滅ぼし、新しい天と地を造って下さいます。完全な喜び、正義、平和と栄光の世界を設けて下さいます。

神と和解するために、私達は、自分の頼りない行いでは無く、イエスの十字架の行いによって活かされるのです。私達は、信仰によって活きるのです。このような恵みによって、私達は、全く新しい人となります。イエスの力強い癒しが私達の内に、また私たちを通して働きはじめるのです。

イエスは、その生涯と十字架によって、どのように人生を送るべきかの愛の模範を立てて下さいました。‘希望のない時代‘に、主イエス・キリストによる希望が、神の恵みによって、社会に広がって行くのです。 


私は、あなたの為にこう祈ります。聖書・ローマ15:13 「どうか、望みの神が、あなたがたを信仰によるすべての喜びと平和をもって満たし、聖霊の力によって望みにあふれさせてくださいますように。」


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