今井信朗は、慶応3年11月15日、京都、近江屋で、坂本龍馬を斬った男として知られています。彼は、江戸で裁判をかけられていた時、死刑の覚悟していました。そして、敵であった西郷隆盛が「助命活動」をし、名優—龍馬—を斬った男を赦したのです。
静岡県初倉村に行き、エドワード・クラークの殺害をもくろみました。が、横浜で教会の牧師の説教を聞くと、彼の心に一筋の光が差し込んだのです。彼は、静岡に帰って、聖書を学び、洗礼を受けました。四代村長にもなりました。また、前は、勝海舟を嫌っていたが、後に、勝海舟の葬儀に行って、涙を流した、と言われています。
「あなたがたも聞いているとおり、『隣人を愛し、敵を憎め』と命じられている。しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。徴税人でも、同じことをしているではないか。自分の兄弟にだけ挨拶したところで、どんな優れたことをしたことになろうか。異邦人でさえ、同じことをしているではないか。だから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。」イエス・キリスト、聖書・マタイ5:43−48
参考:聖書を読んだ侍たち