福沢諭吉は、キリスト教嫌いと言われています。しかし、「天ハ人ノ上二人ヲ造ラズ人ノ下二人ヲ造ラズト云ヘリ」という言葉で有名ですが、『伝ヘリ』という言葉は、アメリカの独立宣言からとっています。そして、アメリカの独立宣言では「天」のことは「神」と書いてあります。福沢もそう考えていたのです。
子供に書いた教育書『ひびのをしへ』(日々の教え)にこう書いてあります。「てんとうさまをおそれ、これをうやまい、そのこころにしたがふべし。ただしここにいふてんどうさまとはにちりん(日輪)のことにはあらず。西洋のことばにてごつど(GOD)といひ、にほんのことばにほんやくすれば、ざうぶつしゃ(造物者)といふものなり。」福沢は、子どもに、聖書の『創造者を敬うように』教えていたのです。
福沢は、英国国教会宣教師アレクザンダー・ショーを家庭教師として招き、彼からから多く聖書を学んだのです。また、家だけではなく、大学ででも聖書を教えるのを許しました。「私は彼(福沢)が造った学校で倫理—実際は聖書—を少年教えている」とショーは書きました。福沢は、家で大学で、キリスト教育を他の宣教師にも許しました。彼の娘や孫がクリスチャンになったのです。
「あなたは主を畏れることを悟り、神を知ることに到達するであろう。知恵を授けるのは主(福沢がいう造物者)。主の口は知識と英知を与える。」聖書・箴言2:5、6